ニュージーランドと言われて、思い浮かぶのは何でしょう?
ヒツジが沢山いることや、ニュージーランドの国鳥にもなっている、飛べない鳥のキウイ、
ラグビーのオールブラックスなど・・
それに、美しい大自然が印象的ですよね。「ロード・オブ・ザ・リング」や「ラストサムライ」
などの大ヒット作品も、その中で撮影されました。
その美しい大自然の中で行われている産業の一つに、養蜂業があります。
世界的にみると、はちみつの生産量はそんなに多くはありませんが、ニュージーランドは、
高品質なはちみつ生産国として、世界中から注目されています。
ニュージーランドは、一番近くの大陸であるオーストラリアでも、2000qほど離れており
小さな島がある以外は、ほとんど絶海の孤島といってもいいくらい何もありません。
それで、他の大陸からミツバチの病原菌が入りにくく、検疫もしっかり行われているため
ミツバチが病気になることがほとんどないのです。
また、ニュージーランドの法律で、ミツバチに、病気予防のための抗生物質の使用を禁止
しているため、安全で安心できるはちみつの生産が行われているのです。
ニュージーランドには、日本と同じように四季があり、気候も温暖です。
マヌカに代表されるように、ニュージーランド特有の蜜源植物も多く、とても自然が豊かなの
で、高品質のはちみつ生産ができる環境が整っているのです。
ニュージーランドの国土は、北海道を除いた日本と同じくらいの広さで、その中に430万人の
人々が暮らしています。広大な土地では、牧羊が盛んで、ヒツジの数は、人口の10倍以上の
5千万頭もいるといわれています。
もともと、この国に住んでいたのは、先住民族であるマオリ族でした。
その頃の、地名は「アオテアロア Aotearoa」といい、意味はマオリの言葉で「白く長い雲の
たなびく地」です。
それがなぜ、ニュージーランドと呼ばれるようになったかというと、大航海時代に、西洋人で
初めてこの地にやって来た、アベル・タスマンの故郷が、オランダのゼーランド地方であった
ため、それにちなみ「新ゼーランド」と呼ぶようになったのがきっかけです。
その後、アオテアロアは、イギリスの植民地になるのですが、タスマンの「新ゼーランド」が
そのまま残り、英語表記で「New Zealand」になったわけです。
ニュージーランドは、政治の世界でも、革新的な政策や社会制度が生まれた国として有名です。
例えば、1877年には無償教育がはじまり、1893年には世界で初めて女性の参政権が認められ
ました。
1938年には、国民の税金でまかなわれる国民保険で、薬や医療が無料になり、貧しい家庭への
補助金支給も行われるようになると、世界中の国々が、この政策を参考にしました。
現在では、ニュージーランドは、世界でもトップクラスの社会福祉国家となり、世界で治安の
良さ第1位に選ばれるほど、穏やかで住みやすい国になったのです。