ミツバチの家族は、一つの巣に2万〜5万匹といわれています。
とても沢山いて、びっくりですね。
数が多い巣を「強群」といいますが、巣の中を覗いてみると、なんだか仕事をさぼっている
ミツバチが沢山いますよ。ミツバチは、数が多くなればなるほど、仕事をさぼる者も多くなる
と言われています。これは、ミツバチに限らず、人間にも言えることですが・・
でも、仲間は多い方がいいのです。
養蜂家も、春先に、巣を強群に育てようと必死に世話をします。
ミツバチは、仕事を役割分担して巣を営む「社会性昆虫」といわれる昆虫です。
アリと同じですね。
卵を産むのは女王蜂の仕事ですが、働きバチにも色々な役割分担があるんです。
比較的若い働きバチは、幼虫の世話係り、女王蜂にローヤルゼリーを与える係り、巣の掃除
係りなんてのもいます。少しベテランになってくると、花の蜜を集めに外を飛びまわります。
もし仲間の数が少ないと、一匹当たりの仕事量が多くなり、ムリすると寿命を縮めかねません。
大きな花畑を見つけても、そこに多くの仲間を送り込めないと、はちみつの量が少なくなって
しまいます。
巣の中も、掃除係りが少ないと、ゴミだらけの巣になってしまいます。
数が多いほど、巣の中はきれいなものです。
また、巣の中は、幼虫を育てるために最適な31℃位の温度になっていますが、これはミツバチ
が、ハネの付け根の筋肉を震わせて発生させた熱で保たれているのです。
冬を越すときも、ミツバチは押しくらまんじゅうのように固まって、同じように熱を発生させて
暖を取るので、数は多い方がいいのです。数が多ければ、省エネですみますからね。
というわけで、仕事をさぼるミツバチがいるとしても、巣の営みを安定させるために、仲間は
多い方が良いのです。