巣の入り口で、お尻を上げて、羽をバタバタさせているミツバチがいます。
これは「扇動行動」といって巣の換気をしてるのです。
なぜ、巣の換気が必要なのか?
それは、換気をすることで巣の匂いを外に振りまき、お花畑から帰ってくる仲間に、巣の位置
を教えているのです。
また、
自分のお腹にあるサナノフ腺も開いて、匂いを振りまきます。
それぞれの巣には、特有の匂いがあります。
ミツバチは、その匂いで、自分の巣の仲間かどうかを判断しています。
例えば、ミツバチに人工的に匂いを付けて巣に戻すと、そのミツバチは、他のミツバチに刺され
て殺されるか、巣の外に引きずり出されてしまうのです。
病気になったミツバチも同じ扱いを受けます。
きっと、何か変な匂いが出てるのでしょう。
アリなどの部外者が巣に入ってきた場合には、サナノフ腺を開いて走り回り、仲間に緊急事態を
知らせます。
ミツバチの匂いによるコミュニケーションは、採蜜活動でも見られます。
ミツバチは、お花畑から戻って来ると、8の字ダンスを踊って仲間にお花畑の距離と方角を伝え
ます。それに加えて、自分の体に付いた花の匂いと、採ってきた蜜を少しだけあげて匂いを覚え
させます。
匂いを覚えたら出発!
先に、お花畑に着いたミツバチも、仲間を引き寄せるために匂いを出しています。
みつばちは、人間が判別できないほど淡い匂いでも判別できるため、匂いが大切なコミュニケー
ションツールになっているのです。