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女王蜂をさがせ!

topページ > みつばち図書館 > 女王蜂の探し方
 

女王蜂の羽を切って印を付けましょう

女王蜂がちゃんと巣内にいて、元気かどうかを確認することが内検の目的の一つです。
女王蜂は働きバチよりも体が大きく、見比べればすぐにわかるのですが、何万匹の中からたった
一匹の女王蜂を見つけるのはなかなか大変なものです。
「ウォーリーをさがせ!」が好きな人ならそんな楽しみ方もあるのでしょうが、彼女らは常に
動いるため、難易度はさらに高くなりますね・・。

特に女王蜂は恥ずかしがり屋さんなのか、巣脾の片面をさがしていると、わざわざ隠れるように
反対面に移動するのです。
では、どうやったら簡単に女王蜂を見つけることができるでしょうか・・?

女王蜂に印を付けましょう

女王蜂の仕事は卵を産むことですから、はちみつや蜂児でいっぱいになっている巣脾にはいま
せん。産卵する余地がありませんからね。

働き蜂も、はちみつや蜂児でいっぱいの巣脾にはとまらず、空巣脾に集まる習性があります。
それで、女王蜂を見つけたければ、まず、働き蜂がたくさんとまっている巣脾を調べればいいの
です。

しかし、一枚の巣脾いっぱいにとまっている働き蜂の数は、およそ2,000匹です。
その中から、ちょっと大きいだけで、色も姿も似ている女王蜂をさがすのもなかなか大変です。

そこで、女王蜂の背中に、ラッカーで色を付けてしまえばいいのです。
白や赤や緑など、目立つ色を付ければ分かりやすいですね。
また、今年生まれた女王蜂には白、去年産まれたのには赤、その前の年に産まれたものには緑
というふうに色を分けて付ければ、その女王蜂が何歳なのかがすぐに分かり、管理しやすくなり
ます。

女王蜂がどうしても見つからないときは?

どこを探しても女王蜂がいない・・というときは、産卵があるかどうかを調べてみましょう。
産まれたばかりの卵は直立していますから、それが見つかればきっと女王蜂もいるはずです。

しかし、酷暑期や越冬中は、女王蜂が産卵を休んでしまいます。
その場合の手掛かりは、王台があるかどうかを調べることです。
王台があれば女王蜂がいないという証拠ですし、女王蜂がいなくなった直後なら、無王騒ぎを
起こします。

また、仕事しないでエサだけ食べる雄蜂は、夏以降の花蜜が無くなる時期に、働き蜂から虐待
されて死んでしまいますが、女王蜂がいない条件下では、その存在が許されます。
よって、他の巣に雄蜂が全然いないのに、ある巣箱だけに雄蜂がたくさんいれば、その巣には
女王蜂がいないか、未交尾の女王蜂がいると考えられるのです。

女王蜂が飛んで行かないように

内検をしている最中に、女王蜂がびっくりして飛んで行くことがあります。
女王蜂がいなくなると、しばらくして働き蜂が無王騒ぎを起こし、お尻の芳香腺から匂いを出
して誘うため、たいてい戻ってきますが、よその巣箱に迷い込んで殺されることもあります。
いずれにしても女王蜂が飛んで逃げると、かなり焦りますよね・・

それを防ぐために、剪翅(せんし)することをオススメします。
剪翅とは、女王蜂の羽の片方を半分切って飛べなくすることです。
交尾飛行を終えた女王蜂は、分蜂するとき以外は自ら外に出ることはありませんので、羽は必要
ないのです。(見た目が可哀そうになりますが、死にはしませんからね・・)

女王蜂をつかむときは、右手の親指と人差し指で両方の羽をつまみ、左手の人差し指の腹側に
とまらせて、親指で背中を挟むようにつかみます。
決して、足や腹をつまんではいけません。
足は取れやすいですし、腹を圧迫すると産卵機能に障害がでる場合があるからです。
片方の羽の半分を切ったら、再び巣脾に戻してあげましょう。